市場・税金・年金

所得税とは — 累進課税の仕組みと税率

所得税とは、個人の1年間の所得に対してかかる国税です。所得が多いほど税率が高くなる『累進課税』が採られており、課税所得に応じて5%から45%までの7段階の税率が適用されます。

計算は、収入から必要経費(会社員は給与所得控除)や各種所得控除(基礎控除・社会保険料控除・配偶者控除・iDeCoの小規模企業共済等掛金控除など)を差し引いた『課税所得』に、税率をかけて求めます。控除を活用するほど課税所得が下がり、税負担が軽くなります。

税率は、課税所得195万円以下が5%、195〜330万円が10%、330〜695万円が20%…と段階的に上がります。さらに2037年までは復興特別所得税(所得税額の2.1%)が上乗せされます。会社員は毎月の給与から源泉徴収され、年末調整で精算されます。

2025年分(令和7年分)から、基礎控除が48万円から58万円に(合計所得金額2,350万円以下の人。所得に応じた上乗せあり)、給与所得控除の最低保障額が55万円から65万円に引き上げられました。これにより所得税がかかり始める給与収入の目安は103万円から160万円に上がっています。給与の源泉徴収には2026年1月1日以降の支払分から反映されます。

会社員の年収500万円(独身・社会保険料約75万円と仮定)でざっくり計算すると、給与所得控除後の所得が約356万円、そこから社会保険料控除と基礎控除58万円を引いた課税所得は約223万円、所得税は約12.6万円(+復興特別所得税)となります。年収の約2.5%です。税率10%の人でも『年収の1割』ではない点がポイントです。

『税率が上がると手取りが減る』のは誤解です。累進税率は課税所得の超えた部分にだけ高い税率がかかる仕組みなので、昇給で税率区分が上がっても、手取りが減ることはありません。速算表の『控除額』はこの段階計算を1回の計算で済ませるための数字です。

所得税の速算表(課税所得ごとの税率と控除額)

税額 = 課税所得 × 税率 − 控除額。これに復興特別所得税(税額の2.1%)が2037年まで上乗せされます。

課税所得税率控除額
195万円以下5%0円
195万円超〜330万円以下10%97,500円
330万円超〜695万円以下20%427,500円
695万円超〜900万円以下23%636,000円
900万円超〜1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円超〜4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円
国税庁の速算表に基づく

よくある質問

Q. 年収と課税所得は違うのですか? A. はい。年収(給与収入)から給与所得控除を引いたものが給与所得、そこから社会保険料控除・基礎控除などの所得控除を引いたものが課税所得です。税率がかかるのは課税所得です。

Q. 復興特別所得税とは? A. 東日本大震災の復興財源として、2013年から2037年まで所得税額の2.1%が上乗せされる税です。速算表で出した税額に1.021を掛けます。

Q. iDeCoでどれくらい所得税が減りますか? A. 掛金の全額が所得控除になるため、掛金×あなたの税率分だけ所得税が減ります(住民税も別途10%分)。年27.6万円の掛金で税率20%なら所得税だけで約5.5万円です。

出典・最終確認

国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等」/令和8年分 源泉徴収税額表。最終確認:2026年9月7日。制度は改正されることがあります。実際の判断は最新の公式情報でご確認ください。

Richify Tip

iDeCoやふるさと納税、医療費控除などの『所得控除』を使うと課税所得が下がり、所得税と住民税の両方が軽くなります。とくにiDeCoは掛金が全額控除されるため、節税効果が大きい制度です。

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住民税確定申告iDeCo(個人型確定拠出年金)ふるさと納税
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