厚生年金とは — 会社員・公務員の公的年金
厚生年金とは、会社員や公務員が加入する公的年金制度です。全国民共通の国民年金(基礎年金・1階部分)に上乗せされる『2階部分』にあたり、保険料は会社と従業員が半分ずつ負担します。
保険料率は18.3%で、これを労使で折半するため従業員負担は9.15%です。給与(標準報酬月額)に応じて決まり、給与天引きされます。将来受け取る年金額は、加入期間の長さと現役時代の報酬で決まるため、長く働き報酬が高いほど年金も増えます。
厚生年金に加入していると、老後の老齢厚生年金のほか、障害厚生年金や遺族厚生年金の対象にもなります。自営業者などが加入する国民年金(1階のみ)に比べ、保障が手厚いのが特徴です。ただし公的年金だけでは老後資金が不足しがちなため、NISAやiDeCoでの自助努力が推奨されています。
保険料の計算例:標準報酬月額30万円なら保険料は月54,900円で、本人負担はその半分の27,450円。標準報酬月額50万円なら本人負担は月45,750円です。賞与にも同じ料率がかかります(標準賞与額は1回150万円が上限)。
標準報酬月額の上限は2026年9月現在65万円で、これを超える給与には保険料も年金額の計算も反映されません。この上限は2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円へ段階的に引き上げられることが決まっています。高所得者は保険料が増える一方、将来の年金額も増えます。
受け取る老齢厚生年金(報酬比例部分)は、おおむね『平均標準報酬額 × 5.481/1000 × 加入月数』で計算されます。たとえば平均40万円で40年(480か月)加入すると、年額約105万円が基礎年金に上乗せされます。実際の額は『ねんきん定期便』『ねんきんネット』で確認できます。
厚生年金の保険料(2026年9月現在)
料率18.3%は2017年9月以降固定。会社と本人で半分ずつ負担します。
| 標準報酬月額 | 保険料(全額) | 本人負担(折半) |
|---|---|---|
| 標準報酬月額30万円 | 54,900円 | 27,450円 |
| 標準報酬月額50万円 | 91,500円 | 45,750円 |
| 標準報酬月額65万円 | 118,950円 | 59,475円 |
標準報酬月額の上限の引き上げスケジュール
上限を超える報酬には保険料がかからず、年金額にも反映されません。
| 時期 | 上限額 |
|---|---|
| 2026年9月現在 | 65万円 |
| 2027年9月〜 | 68万円 |
| 2028年9月〜 | 71万円 |
| 2029年9月〜 | 75万円 |
よくある質問
Q. 国民年金と厚生年金の違いは? A. 国民年金(基礎年金)は20〜60歳の全員が加入する1階部分、厚生年金は会社員・公務員が上乗せで加入する2階部分です。厚生年金の保険料には国民年金分も含まれています。
Q. パートでも厚生年金に入りますか? A. 従業員51人以上の企業で、週20時間以上・月額賃金8.8万円以上などの条件を満たすと加入対象になります(2024年10月以降の基準)。
Q. 年金はいつから受け取れますか? A. 原則65歳からです。60〜64歳に繰り上げると減額、66〜75歳に繰り下げると1か月あたり0.7%増額されます。
出典・最終確認
日本年金機構「厚生年金保険料額表」/厚生労働省「標準報酬月額の上限の段階的引上げ」。最終確認:2026年9月7日。制度は改正されることがあります。実際の判断は最新の公式情報でご確認ください。
自分の年金見込み額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。老後資金の計画は、まず公的年金の見込みを把握し、不足分をNISA・iDeCoで補う、という順序で考えると現実的です。

