複利とは — 利息が利息を生む仕組みと長期投資の効果
複利とは、運用で得た利益を元本に加え、その増えた元本に対してさらに利益が生まれる仕組みのことです。利益が利益を生むため、期間が長いほど資産は加速度的に増えていきます。
単利が「最初の元本」にのみ利息がつくのに対し、複利は「元本+これまでの利益」に利息がつきます。たとえば年5%で100万円を運用すると、1年目は5万円の利益ですが、2年目は105万円に対して5%なので5.25万円、と毎年増える額が大きくなります。30年運用すると単利では250万円ですが、複利では約432万円になります。
複利の効果は「時間」と「利回り」で決まり、とくに時間の影響が大きいのが特徴です。これが、新NISAやiDeCoでの積立投資を『早く始めて長く続ける』ことが推奨される理由です。逆に、借金の利息も複利で増えるため、高金利の借入は早く返すほど有利です。
数字で見ると差は歴然です。100万円を年5%で30年運用した場合、単利なら250万円にしかなりませんが、複利では約432.2万円になります。増えた分がさらに増える『雪だるま』が、後半になるほど大きく転がるためです。
複利を味方につけるコツは3つ。(1) できるだけ早く始める、(2) 利益を引き出さず再投資する(分配金は再投資型を選ぶ)、(3) 信託報酬などのコストを抑える、です。コストは複利の『逆回転』で、毎年少しずつ雪だるまを削ります。
新NISAでは運用益が非課税なので、利益を再投資しても税金で目減りしません。課税口座(特定口座)では約20%が差し引かれてから再投資されるため、同じ利回りでも長期では複利の効き方に差が出ます。
100万円を一括投資した場合の将来価値(年利別)
年利と年数で資産がどう増えるかの目安です(税金・コスト考慮前)。年利7%・30年で元本の7倍を超えます。
| 年利 | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
|---|---|---|---|
| 3% | 約134.4万円 | 約180.6万円 | 約242.7万円 |
| 5% | 約162.9万円 | 約265.3万円 | 約432.2万円 |
| 7% | 約196.7万円 | 387万円 | 約761.2万円 |
よくある質問
Q. 複利と単利、どちらが普通ですか? A. 預金の利息も投資信託の運用益も、再投資すれば実質的に複利で増えます。単利になるのは、利息や分配金を毎回受け取って使ってしまう場合です。
Q. 複利で増えるなら、借金も複利ですか? A. はい。リボ払いやカードローンの金利(年15〜18%程度)は複利で膨らみます。年利15%なら約5年で借入額が2倍になる計算なので、高金利の借入は投資より先に返すのが合理的です。
Q. 複利の効果はいつ実感できますか? A. 最初の10年は増え方が緩やかで、20年目以降に加速します。上の表で10年後と30年後を比べると、期間が3倍で資産は3倍以上に増えていることが分かります。
出典・最終確認
金融庁「NISAを知る」(fsa.go.jp/policy/nisa2)。最終確認:2026年9月7日。制度は改正されることがあります。実際の判断は最新の公式情報でご確認ください。
複利の効果をざっくり知るには「72の法則」が便利です。72 ÷ 年利(%)≒ 資産が2倍になる年数。年利6%なら約12年、年利3%なら約24年で2倍になる計算です。

